鑑別所へ到着

鑑別所でも、到着後はやっぱり身体検査と衣服と荷物の検査から始まります。
また、所持品を一つ一つ書類に書くところとかも含め、最初の流れは留置場とほとんど同じですね。
ちなみにそれは少年院でも一緒です。

しかしここが留置場と違うのは、パンツ一丁ではなく全裸になること。
そして、ケツの穴まで見られるし、金玉を自分で持ち上げさせられ、金玉の裏まで見られます。
実に不愉快です。

また、鑑別所内で自分の体に刺青を入れたり傷つけたりしないように、全身の刺青や根性焼きの痕、傷などを調べていきます。

調べた刺青や傷などは、人間の体のイラストが描かれた用紙に、一つ一つ書き込まれていきます。
鑑別所でどうやって刺青を入れるのか疑問になるかもしれませんが、ボールペンや鉛筆で入れる変わった人がいるようです。

鑑別所へ入所時のこまごましたことを言えば、自分の氏名・住所・生年月日を言わされたり、自分が犯した事件について聞かれたり、各種書類にサインしたり、そのほか細々としたことは結構あります。
まぁそんなこんなが終われば、部屋に移動です。


鑑別所での生活

鑑別所の生活では、着る服が自分の物ではなくなり、鑑別所のジャージ等になります。
しっかりとパジャマまであります…。
ただ、肌着やパンツ・靴下などは自分のを使用しますが。

鑑別所の生活は、留置場と比べるとはるかに過ごしやすいです。
12時~13時と19時~21時の3時間はテレビが見れるし、土日祝日は午前と午後で2本の映画も見れます。ご飯の量はそれなりにあるしおいしい。

鑑別所は、一般的に苦痛を感じることはないと思います。
ただ夜ご飯が訳わからんぐらい早く、17時ぐらいには出ます。

一応、週に1回だけお菓子を買うことができるため、それを19時~21時のテレビの時間に食べることもできますが、それがなければ朝ご飯まで何も食べれないので、少しきついです。

日中は、基本的に勉強をしたり読書をしたり、教養ビデオを見たり教官と面接したり、ほとんどは室内で過ごします。

週に1、2度は運動があり、気晴らしになるので運動に出る人は多いです。
その他、入浴は週に2回、洗濯は1日1回だけ回収され、鑑別所側で洗ってくれますが、シャツやパンツ・靴下などの下着類は自分の部屋の水道を使って自分でやります。

鑑別所の教官は、みんな優しい教官ばかりです。
少年を更生させるためとか、償いをさせるための施設ではなく、あくまでも少年を「鑑別する」施設だからなのだと思います。

少年院から転勤してきたという熱血教官がいましたが、浮いていました。
周りの教官からもあまり相手にされていない様子でした。
ようするに、「施設の存在意義に適応した仕事をしろよ」ということなのだと思います。

鑑別所での手紙

留置場では、接見禁止などがついて限られた人間(家族など)しか面会や手紙のやり取りが出来ない場合が多いですが、鑑別所では原則として誰でも自由に手紙のやり取りが可能です。(面会は親族のみ)

なので、もしも友人や交際相手が鑑別所に行ってしまった場合は、手紙を書いてあげることももちろん可能です。

全国の鑑別所の住所等一覧はこちら→全国の鑑別所
手紙の書き方はこちら→手紙 書き方

ただ1つ注意しないといけないのは、手紙の内容は職員に点検され、それから本人に渡されます。
なので、中身に更生する上で問題があると判断されるような内容が書かれていたら、手紙は本人に渡されません。

少年審判

鑑別所で、2週間~8週間程度(一般的には4週間程度)の生活を終えると、いよいよ少年審判です。
成人の場合は裁判と言いますが、少年の場合は審判と言います。

審判当日の朝、鑑別所で自分の荷物をまとめ、家庭裁判所へ向かいます。

審判では、裁判官、事務官、付添人(弁護人)、家裁調査官、保護者、などが立ち会います(中学生なら学校の先生が立ち会う時もあるようです)。 ここで、「少年院送致」を言い渡されることで、少年院へ入院することが確定します。

が、保護観察・試験観察・不処分などを言い渡されれば、もうその日で釈放となります。

もし少年院送致となった場合は、一度鑑別所へ戻り、数日間は鑑別所で生活をします。
そして、送致先の少年院が正式に決定したら、そこへ移送されることとなります。

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